2014-01-12 劇じゃなくて人形劇 浄瑠璃などでは、わざわざ一体の人形を3人で動かす。 それだけの労力を使うなら、人間が演じた方が早いのではないか。 わざわざ人形を使う理由は抽象性だろう。 人が演じると、役にその役者の人間性が加わる。 個性の排除だ。 また、人形は劇が終わってもそこに存在する。 操者は移り変わっても、いつまでも変わらず。 劇の本質が物語の伝達とするなら、 物語とは事実の抽象化である以上、 余計な個性を排除することが、ある意味では本質に近づく。