小保方事件の顛末
泰山鳴動して鼠一匹。
科学的な観点から言えば、
それがこの事件の本質を表していると思う。
STAP細胞は、それが実証されていれば、
成長した細胞が自然的な処理で可逆的に戻るという、
科学史上に残る大発見だった。
もちろん、この時点でもまだ実在が否定されたわけではない。
だけど、科学的には論文の根拠が否定されており、
実在は非常に疑わしい、というのが大方の見方だろう。
博士論文の画像が出てくるまでは、
小保方氏らの行いが非常に杜撰であると判断されていたものの、
「科学的真実」にまだ希望があった。
だから多くの識者が熱い議論を戦わせていた。
博士論文の画像、そしてイントロの剽窃。
これは意図的に行われたことだろうし、
学位に対する侮辱でもある。
博士が多くなるということはこういうことでもあるけど、
博士論文に関しては、指導教員と審査した教授たちに責任がある。
こんな論文を通さなければいいだけだからだ。
学位を持っている一人として、
あの3年間(5年間)の自分の苦労に照らして、
彼女の行いに侮辱されたと感じる。